秋の山形といえば「芋煮」。その中でも毎年9月に山形市で開かれる 「日本一の芋煮会フェスティバル」 は、県内外から大勢の人が訪れる一大イベントです。
2025年は 9月14日(日) 開催。 山形の秋の味覚を思いっきり楽しめるチャンスです。
📖 芋煮会フェスティバルの歴史
山形県は「芋煮の聖地」と呼ばれるほど、秋になると河川敷で鍋を囲む文化が根付いています。その起源は江戸時代までさかのぼり、村人たちが収穫した里芋や野菜を持ち寄って川原で煮て食べ、豊作を祝ったのが始まりだといわれています。
こうした伝統を現代に大きく再現しようと、1989年にスタートしたのが 「日本一の芋煮会フェスティバル」 です。
当初は地域の有志による手作り感の強いイベントでしたが、回を重ねるごとに規模が拡大。地元の人々の協力はもちろん、企業や自治体も一体となり、今では全国から数万人が訪れる 山形の秋の一大観光イベント へと成長しました。
毎年の開催は「9月の第一日曜日」と決まっていましたが、近年は台風や悪天候の影響で不定期になりつつあるようです。舞台は山形市の馬見ヶ崎川河川敷(双月橋付近)。地元の人々にとっては秋の始まりを告げる風物詩であり、観光客にとっては「ここでしか体験できない山形の文化」に触れる貴重な機会です。
また、芋煮会フェスティバルは単なる食イベントではなく、地域の誇りや郷土愛を広く発信する役割も担っています。子どもからお年寄りまで世代を超えて集まり、家族連れや友人グループ、旅行者が一緒になって鍋を囲む光景は、まさに“山形らしさ”そのものです。
🍲 超巨大鍋で煮込むスケール感
「日本一の芋煮会フェスティバル」が他の食イベントと一線を画すのは、その 圧倒的なスケール です。
会場の主役は直径6メートルもの巨大鍋。この大鍋はクレーンで吊り上げて設置されるほどのサイズで、ギネス級の大きさを誇ります。
その中に投入される食材は、想像をはるかに超える量。
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里芋:約3トン(トラック数台分)
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牛肉:約1.2トン(数千人分のステーキに匹敵)
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こんにゃく:約3,500枚
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長ネギ:約3,500本
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調味料:しょうゆ・砂糖・酒を数百リットル単位
食材は地元の農家や業者から大量に仕入れられ、イベント当日の朝から一気に仕込みが進められます。大きなシャベルや重機を使って具材を投入する様子は、まさに“工事現場さながら”の迫力。
さらに、火力もスケールアップ。巨大な鉄板の上で薪をくべ、クレーンで吊るされた鍋を熱しながら煮込んでいきます。立ち上る湯気、醤油の香ばしい匂いが川原一面に広がると、観客の期待は最高潮に。
こうして煮込まれた芋煮は、1回で数千人分が一斉に配られます。大鍋の前にできる長い行列、笑顔で芋煮を受け取る人々、川原にシートを広げて仲間と味わう光景——すべてが「山形の秋を象徴する風景」として、多くの人の記憶に刻まれるのです。
🍖 山形の芋煮の味
山形市の芋煮は しょうゆ味+牛肉ベース。
これに対し庄内地方(鶴岡・酒田)は 味噌味+豚肉ベース で、同じ「芋煮」でも味付けが大きく異なります。
旅行で両方を食べ比べるのもおすすめ!
山形市でしょうゆ味を味わい、鶴岡に移動して味噌味を堪能すれば、より深く山形の食文化を理解できます。
🎉 フェスの楽しみ方
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大鍋の行列に並んで熱々の芋煮をゲット
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会場を彩る屋台で地元グルメや旬の味覚を食べ歩き
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ステージイベントやパフォーマンスを鑑賞
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記念グッズや地酒とのペアリングも見逃せません
秋風の中、河川敷でみんなと一緒に鍋を囲む体験は格別です。
🚍 アクセス情報
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会場:山形市 馬見ヶ崎川河川敷(双月橋付近)
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アクセス:JR山形駅からシャトルバス運行
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車利用:臨時駐車場が設けられ、会場までシャトルバスが出ます
🏡 芋煮フェスを楽しんだら、鶴岡・庄内へ
せっかく山形に来るなら、芋煮だけで終わらせるのはもったいない!
山形市でフェスを楽しんだ後は、日本海側の 鶴岡市・庄内エリア に足を伸ばしてみませんか?
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庄内では 味噌味の芋煮 を味わえる
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岩ガキや庄内浜の海の幸もおすすめ
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出羽三山や松ヶ岡開墾場など、歴史と文化を感じる観光地も多数
宿泊は、鶴岡の古民家ゲストハウス 「わたうさぎ」 へ。
地元の暮らしに溶け込みながら、旅の疲れを癒せるアットホームな宿です。キッチン付きなので、スーパーで芋煮セットを買って自分たちで作ることもできます。
🌸 まとめ
「日本一の芋煮会フェスティバル」は、山形の食文化を体感できる唯一無二のイベントです。
歴史ある風習を現代に受け継ぎ、巨大鍋で味わう芋煮は旅の忘れられない思い出になるはず。
そして、庄内へ移動して「味噌味芋煮」と食べ比べれば、山形の魅力を二倍楽しめます。
この秋はぜひ、山形市の芋煮フェスと鶴岡の“わたうさぎ”滞在を組み合わせた旅を計画してみてください。
今日の記事はここまで。
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